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性欲の概論 (2013/4/12)
何も考えずに勃起して射精したくなるのは古い脳(旧脳・視床下部など)。好きな女性のことを考えてとかビデオを見て勃起し射精したくなるのは新しい脳(大脳・人間が特に発達)乱暴な言い方だけど、子供を作る性欲(生殖)は旧脳的、コミュニケーションや快感のための性欲は大脳的だといえる。それに男女のホルモンを亢進抑制する神経ネットワークが絡んで人間の性欲は完成する。 男の性欲は性的快感を経験していなくても強く作用する(勃起とマスターベーションと射精の関係) 男の多くは12歳前後の頃、「ヴァギナ」「性器」「乳首」などという言葉を聞いたり、見たりするだけでズボンの中のペニスが勃起した記憶がある。そのような時、マスターベーションで、その欲情を静めることになる。ある時は「夢精」で知らないうちに射精してしまい、気持の悪い、バツの悪い思いをした記憶があるのが普通である。多くの男にとって、自分の「性欲」を実感する瞬間はペニスの勃起である。そして、「勃起という性欲」は射精すると治まることを体得することになる。そのため、男の場合「性欲=勃起」という観念が身についてしまう傾向が顕著なのだ。そして、勃起は精液が溜まりすぎて起きる現象だと自覚してしまう。この精子製造のメカニズムと人間の「性欲」はリンクはしているが、同一ではない。 男はこの思い込みを持ったまま成長、大人になっても、ほとんど消すことはない。一部の性犯罪者に共通する認識で、自分の意志に関わらず起きる「性欲」は本能であり、自分の責任とは思えないなどという、言い訳にまで利用される「不確かな認識」ということがいえる。この認識は正解の一部だが、それが性欲についての全てではない。 性欲は大きく二つの観点から考える必要がある。ひとつは専ら生殖・種の保存を目的とした、本能(食欲・性欲・睡眠欲)としての「性欲」。そして、もうひとつが生殖と切り離された、人間のコミニケーションとしてのセックスにおける「性欲」ということになる。 この二つの性欲を完全に分離して説明することは困難だといえる。なぜなら、生物が本能として持っている「本能性欲」(造語)と人間がコミニケーションなどのセックスにおける「大脳性欲」(造語)は、我々の脳の中で複雑に関係連携し合っている「統合性欲」(造語)だからである。現在では性欲を本能とは言わず「性衝動」という言葉で表現するのが正しいようだが、ここでは「性欲」で押し通す。グロスマンによると、「性衝動」とは、「ホルモンと中枢神経」と「外的刺激の総和」だと定義している。しかし、ここではやはり庶民派研究者らしく「性欲」というものを解説してみようと思う。そのため、専門用語とは異なる語彙を駆使、読んだ後で、知ったかぶりで”ウンチク”を他人に披露しないようご注意申し上げる。
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