早漏(Premature Ejaculation)は次の3つの診断基準を満たす場合を早漏と診断する。
(2003年・性機能障害に関する国際コンサルテーション会議(於・パリ)勧告)
(1) 膣内射精潜時が、短い。
※ 診断基準に合致する必要は無いが、膣内射精潜時の目安を、通常2分以内とする。
※ 「膣内射精潜時(intravaginal ejaculation latency time)」とは、膣内にペニスを挿入してから射精までの時間。
(2) 射精のコントロールが不能。
(3) 本人、またはパートナーの心理的な苦痛。
挿入前、挿入途中、挿入直後のいずれかの時点で、本人の意思に反して、最小の性的刺激で射精してしまい、これが反復ないし持続する状態。
(American Psychiatric Association : Diagnostic and statistical manual of mental disorders, 4th ed, Washington DC, 1994.)
膣内射精潜時が2分以内で、これが過去6ヶ月以上の間に性交の50%以上で発生する場合。
(Waldinger, M.D. : Paroxetine treatment of premature ejaculation : A double-blind, randomized, placebo-controlled study, Am J Psychiatry, 151 : 1377-1379, 1994.)
不十分な勃起状態で挿入前、挿入15秒以内の射精。
(World Health Organization : International classification of diseases and related health problems (10th ed.), World Health Organization, Geneva, 1994.)
挿入60秒以内の射精。
(McMahon, C. G. et al : Treatment of premature ejaculation with paroxetine hydrochloride. Int J Imp Res, 11:241-246, 1999.)
パートナーが希望する挿入から射精までの時間内で、射精をこらえられない場合。
(白井將文 : 早漏、泌尿器科診療 Questions & Answers, p1248-1249, 六法出版社, 東京, 1983.)